エクトプラズム 怨霊の棲む家 無修正版 [Blu-ray]
エクトプラズム 怨霊の棲む家 無修正版 [Blu-ray]
息子の癌治療のためにコネチカットの古い家に移り住むことになったキャンベル一家。 一見、魅力的なビクトリア朝式の家に入居してまもなく、彼らはその家の不気味な過去を知ることになる。 家の裏にある小さな墓地、地下室にある死体防腐処理室、そして不気味な死体の写真でいっぱいの引き出し。 そう、彼らが移り住んだのは、じつは数十年前に葬儀場として使われていた家だったのだ。 その事実が判明したのとほぼ同時に、一家は常識では説明できない超常現象を体験し始める。 奇妙な物音や気温の変化、正体不明の“人物”の出現……。 だが、彼らは自分たちが何を相手にしているのかを知らなかった。
この一家は全員鼻がどうかしているに違いない。
って言いたくなるオチだった。
というのはさておき、ゴーストもののホラーです。
実話とか言われると正直「は?」って返したくなる程度には“作ってる”“盛ってる”感アリアリの映画なんですけども、フィクションとして見るならいい感じに大雑把でいい感じにハッタリが効いていて、普段こういったジャンルを好んで観ない私でも取っ付きやすかった。
ポイントは家にまつわる過去と幽霊の目的でしょうか。
地下室に隠されたおどろおどろしい実験道具がいかにも怪しい…。
その昔、この家に住んでいたのはラムジー・エイクマンという名の葬儀屋。彼は有名な交霊術師でもありました。
そんな彼はある日の交霊術で参加者4名と共に命を落としています。
そしてエイクマンの助手であり霊媒でもあったジョナ少年(事件後行方不明)こそが、たびたびマットの前に現れる霊の正体らしいのです。
そんだけでも絶対に住みたくない家ランキング堂々の入賞って感じですが、更に家の近くにある墓地では、過去に100体以上の遺体が盗まれる事件があったと言う。
そんな嫌過ぎる家を引き当ててしまった一家の長男は癌治療中。
両親共々手は尽くしているんだけど、効果的な治療方法が見つからない絶望的な状況です。
更に夫婦にはマットの他に幼い子供もおり、一家の家系は火の車。更に幽霊騒動まで持ち上がったもので、一家全体が疲れた雰囲気を醸し出しています。
ちなみにお母さんは『キャンディマン』のヴァージニア・マドセン。父親役の方はよく存じませんが、長男のいとことして登場&活躍するウェンディは『ファイナル・デッドコースター』出演のアマンダ・クルーです。かわいいの!
私はこの作品を、誠実な目線で作られた良質ホラーと言い表したい。
音びっくりに頼る手法こそいただけませんが、ストーリー展開はきちんとしているし、消えた死体や床下で発見されたおぞましい古写真、切り取られたまぶた…などホラー的小物使いがうまい。
ただし、インパクトを求めるとがっかりします。なぜならパッケージのような「ええっ!?」ってシーンは1カ所しかないし、更に言うなら別にエクトプラズムが中心の話でもないから。
っていうかパッケージの少年、主人公じゃないのに。カイル・ガルナーにあやまれw
そのカイル・ガルナーはリメイク版『エルム街の悪夢』でクエンティン役を演じた人。
いい意味で素人っぽい雰囲気と少し陰鬱な雰囲気がホラー映画にぴったりハマる役者さんなので、これからの活躍にも期待です。