殺人鬼と宇宙人とうさぎ。

Daily Archives: 2012年11月15日

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バーニング・ワイヤー(2010/ジェフリー・ディーヴァー著)

バーニング・ワイヤー
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mobileバーニング・ワイヤー

突然の閃光と業火――それが路線バスを襲った。送電システムの異常により、電力が一つの変電所に集中、爆発的な放電が発生したのだ。死者一名。しかしこれは不運な事故などではなかった。
電力網を操る犯人を捕らえるため、FBIと国土安全保障省の要請を受け、科学捜査の天才リンカーン・ライムと仲間たちが捜査に乗り出した。ニューヨークを人質にとる犯人を頭脳を駆使して追うリンカーン・ライム。だが彼は絶体絶命の危機が迫っていることを知らない―。


たった20ページ読んだだけで「これは絶対に面白い」と確信した。
電気って、主人公であるライム個人はもとより科学捜査にも密接に関係しているから、ありとあらゆる展開(それも悪い方向の)が考えられて勝手にハラハラしてしまう。
真犯人については完全に騙されました。いつものパターンならこの人が怪しいなーとぼんやりアタリを付けていたんだけど、それすら作者にはお見通しだったようです。悔しい…(笑

そして、『原点に返った』。
読み進めるうち、その喜びをひしひしと感じた。
前作ソウルコレクターも恐ろしかったけど、規模が大きすぎてどこかSFちっくな空気を漂わせてもいたんですよね。
それに比べて本作のテーマであり犯人の武器でもある電気は誰にとっても身近で身につまされる恐さがある。
同じ目に見えないものをテーマにしていても、これだけの違いが出るものなのかと感心。

今回まるで添え物のような風情で書き進められていた宿敵ウォッチメイカーとの対決。決着は次回作に持ち込みか?と思いきや、こうくるとは!と唸らされました。
逮捕劇に関しては今までに何度か使われた手だったから予想が出来てしまい少し残念。
それにしても彼とライムの関係は実に不思議で、ある種では魅力的だと思う。二人が今の人生を歩んでいなかったら、別の出会いを果たしていたら、きっとお互いかけがえのない親友になっていただろう。たとえば、ライムとトムのように。

そうそう、本作はそのトムが輝いてた!
自制心のかたまりみたいな彼が声を荒げたことにびっくりしました。あのトムがよ、あの!
思えばいつでも礼儀正しい態度を崩さないトムって、このシリーズの中で一番フィクションの人物らしい人物だった。それだけに衝撃が大きかった訳だけど、ぶわっと人間味を吹き込まれたようで嬉しくもあったかも。
それでその後のトムとライムの会話を見て思ったけど、ライムってば人間的に丸くなってる(笑)
いろんな人間関係が変化しているんだなあと思うと実に感慨深い。

――ライムは何よりもまず犯罪学者だった。たまたまふつうより身体の自由が制限されているにすぎない。その不自由をできるだけ補いながら、仕事を続けている。
この考え方、ボーンコレクターのリンカーンライムと同一人物とは思えないな。
と思ったらすかさず尊厳ある死(自殺幇助団体)の団体を出してくるあたり、作者も狙ってやってるらしい。

それから個人的にローランド・ベルが大好きでして、最後の最後に訪れたサプライズに思わずにやにやしてしまいました。

ところで前作でお亡くなりになってしまったアメリアの真っ赤なカマロ君にかわる相棒のことはずっと気になっていましたが、トリノ・コブラになったらしい。車詳しくないのでググって確認したけど、こりゃ確かに彼女が好きそうなタイプだなー。
その点も含めて、キャラクターの転機にスポットを当てているあたりこれがシリーズの折り返し地点になるのかな?
きっと新しい風が吹くであろう次回作もとても楽しみです!
あー、また数年待たなきゃいけないのかー。長い!

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